2011年6月3日金曜日

山下清展


梅雨の合間、気持ちよく晴れた今日は義姉を誘って3人で千葉市にある千葉県立美術館で5月28日(土)から始まった~放浪の天才画家~山下清展」を鑑賞に行ってきました。

正面玄関手前に、あまりにも素晴らしい「ヤマボウシ」があったので写真に残しました。

とても充実している展覧会で、貼り絵を始めた12歳の時から49歳で亡くなるまでの作品のほとんどが展示されたのではないかと思えるほどでした。

作品189点、遺品や資料本が29点ありました。色紙を手でちぎって貼る「貼り絵」が大半ですが、油彩画、水彩画、ペン画それに九谷焼など陶器へ絵づけしたものもあり幅広いジャンルで芸術家として活躍した姿を知ることが出来ました。



千葉にあった知的障害児施設「八幡学園」でちぎり絵を始めた頃から、だんだん有名になる過程も順路を追って鑑賞していく中で知ることも出来ました。


多くの作品を鑑賞して、代表作のように言われている「長岡の花火」に限らず、こんな緻密な制作作業がどう精神統一したら可能になるのか、とても想像すら出来ません。

日本各地を放浪した時の作品も、風景や暮らしの様子を鮮明に記憶していて、学園や自宅に帰ってから制作したそうですから驚きです。

子供の頃、小林桂樹が山下清を演じた映画「裸の大将」を見たことがありますが、かすかな映画の記憶がこの展示を見ながら蘇ってきました。

でもあの映画で演じられた山下清がこれだけの作品を残したとはとても思えなく、言語障害と知的障害が少し過大に演じられたように思えた今日の「山下清展」でした。