2006年9月30日の鹿児島⇔沖永良部往復を最後に引退した、わが国唯一の国産旅客機YS-11の実物胴体が、成田空港近くの航空科学博物館で今年4月3日から展示されています。
間もなくこの展示も終了するし、昨夜NHKでも紹介されたので今日は一走り見に行ってきました。
屋外にはYS-11の試作機が以前から展示されていましたが、機体の構造がわかるように骨組みが見える展示はこの機体が個人から寄贈されてはじめて実現したそうです。
初めての国産旅客機ということで官民あげての開発に5年、その骨組みを見ると頑丈さが一目でわかりますし、当時の開発者や製造に携わった方々の「いい飛行機をつくろう!」という意気込みが品質スローガンからも読み取れます。コンピューターはもちろんまだ電卓もない時代の開発と製造ですから大変な苦労があったことでしょう。1962年に初飛行し44年間活躍したことになりますが、この間に182機が生産され、輸出もされたということは当時として性能も価格も優れていたのです。
ジェット全盛の時代になり、後半は短い滑走路で発着が出来ることから主に離島などのルートでの活躍が多かったようですが、自分も一度だけどこかで乗った記憶があります。
GoogleでYS-11を検索したら、フアンが多かったのでしょう、惜しまれつつ引退した時の状況が良くわかりました。
車だけでなく、得意の省エネ技術を駆使し、半分の燃料で飛べるような日本独自の旅客機開発が出来ると若い技術者の夢も又大きく広がるのに...と思いながら航空科学博物館をあとにしました。