明滅するその灯が幻想的なホタルですが、今回保養所のご主人が「飼育した...」というので「飼育」ってどうなってるのか今日はネットで調べてみました。
富山市科学文化センターのHPによれば....
ホタルの幼虫は「カワニナ」という貝を食べて成虫になり、成虫になると草の露をなめている程度で餌は食べず、成虫後の寿命はおよそ一週間程だそうです。この一週間が明かりを明滅させている期間ということになります。
5月下旬から6月にかけて羽化したホタルは、川岸の苔などに500個前後の卵を産み付ける。
卵は約一ヶ月後7月に孵化し、幼虫はすぐに水中へ、約10ヶ月水中でカワニナを食べて成長する。
この間6回脱皮し終令幼虫(幼虫の最終段階のこと?)になる。
終令幼虫は4月中旬~下旬、雨天の夜上陸し土中に潜り、約50日後に羽化する。
...ということは命は一年、明滅は一週間、はかない命を幻想的な明滅を最後に終えるのです。
ところで「飼育」ということは「養殖する」ということかと思いますが、
幼虫には、年中枯れることなく汚染のない澄み切った25度を超えない流水が必要。
餌となるカワニナが多いこと。
成虫には、水辺に産卵場所となる湿ったコケ類が必要。
明るい場所を避けるので、灯火のない暗い場所で、成虫の隠れ場所になる草地や樹木が必要。
等々、ホタルの飼育(養殖)をするには同じ様な環境の確保または同じような模擬環境づくりが必要なのでしょう。
模擬環境とは言え、実際に常にカワニナが増殖するように環境づくりをし餌を確保しての養殖は大変な作業でしょうが、このノウハウが広まり、養殖でホタルが沢山見られるようになると、自然環境特に水質がきれいになったと錯覚してしまうのではないか...と書いている方がいましたが、環境問題への関心よりも、カブトムシやクワガタのようにホタルも養殖されてデパートで店頭販売されるようになってしまうのでしょうか?
自然環境でのホタルが絶滅防止昆虫指定?を受けることなどないように願いたいものです。