2007年6月27日水曜日

屋久島の思い出 その3




2005年10月27日(木) 快晴
白谷雲水峡へ行くには絶好の快晴、7時50分マリンブルー屋久島を出発、途中昨夜宿に注文したおにぎり弁当を「島むすび」という弁当専門店で受け取って一路山道を走り白谷雲水峡へ。
登山口の駐車場には既に数十台の車が駐車されている。これから行こうとしている白谷雲水峡は宮崎駿監督のアニメ映画「もののけ姫」の舞台になった苔むした太古の森を思わせる実に神秘的なところなのだ。
とても健脚とはいえない我々なので、約3時間の原生林コースを選び、まだ歩けそうであれば+太鼓岩往復をし5時間コースにしようということにし、午前9時「もののけ姫の森」をめざして歩き始めた。
標高差はさほど無いものの登山道とはいえないような岩や水場や大きな木の根を乗り越え、コースを外れないようにしながらの歩きはかなりハード。それでもコースにある三本足杉奉行杉などと名前がつけられているヤクスギの大きさ太さに感動し元気づけられながら11時半今は無人小屋になっていて休憩に利用されている白谷小屋に到着。外にあった木製テーブルで昼食、持参のおにぎり弁当が美味しい。
12時10分白谷小屋を出発、くぐり杉を経てようやく目的地のもののけ姫の森へ入ってくる。ここへ到着するまでもかなり原生林にちかい雰囲気であったが、岩という岩は苔が覆い、つたが下がり、寿命を終え朽ち果てた大木が横たわり、その上に別な木が生え又大木になっている、そんな昼なお暗い森に光が差し込んでいるもののけ姫の森の光景はなんとも神秘的であった。
もののけ姫の森を抜け、12時50分には辻峠に到着、ここで戻ろうか、太鼓岩まで足を伸ばそうか考えていたら、太鼓岩まで行って戻ってきた登山者が「もうすぐですよ、眺めが素晴らしいです」の一言。
背中を押されるように登り始めてみて急峻な山道を一気に登る登山道に、一時は止めておけばよかったかも...と思いながらも頑張った頂上に待っていた大きな太鼓岩。
岩の上に立つと、屋久島全景とはいえないが、遠くに宮之浦岳がかすみ、世界自然遺産の核心部分の広がりが見えるこの太鼓岩は疲れと戦いながらも登ってきた甲斐があった。
太鼓岩の上から手を広げて飛び出せば、グライダーのように飛んで行けそうな錯覚を覚える、危い、危い。
白谷雲水峡の出発地点に戻ったのは15時53分、多くのヤクスギをゆっくり時間をかけてながめたり休憩も多かったりで5時間コースに約7時間かかったが、大満足の白谷雲水峡だった。
そしてこの日の夜、マリンブルー屋久島のデッキからは、昔槍ヶ岳の頂上で見たが降ってきそうな満天の星空が眺められた。