2006年12月14日木曜日

「命」

12月1日からベネッセコーポレーションが経営する有料老人ホーム「まどか」に居を移した母親を訪ねてきました。今までもショートステイを繰り返していましたが、今後はここが通常の住まいになり、たまに自宅に帰ってくる生活になったのです。
部屋もきれい、若いスタッフも笑顔で親切、同年代の方々とお茶や食事も出来るし、何よりも24時間ケアーしてくれるこの環境に安心したように感じました。
今日は言いませんでしたが、来年3月93歳を迎える母は会えばいつも 「お迎えが来て欲しい....」と言っていました。ほとんど自力歩行困難な状態は、本人にとって生きている価値を感じない日々なのかと思うと複雑な思いでした。今年の漢字一字は「命」ということですが、人生満足行くまで生きたのでそろそろ幕を下ろしたいと思っても、自ら幕引きは出来ない現実があります。かけがえのない「命」は、最後の最後まで「天から授かった命」であり、どんなに苦しくても安楽死が法制化されてない日本においては「天寿」を待つしかないのです。終末医療の現場では、見かねた医師による人工呼吸器取り外しなどが事件になったりしますが、高齢化社会にある現在、尊厳死といえばいいのか人間らしく幕を閉じる権利選択出来る日が来て欲しいと願うのは「命」の倫理に反するのでしょうか。