何が起こったのかまったく意識がないままホテルへ戻っていました。
朝一番は、一の瀬ファミリーで足慣らしを一本滑るのが何時も我々のスタートになっています。
高速クワッドで上へ、上部の斜度がそこそこある急な斜面を滑り、緩斜面まで来たところで、スキースクール生が6,7人並んでレッスンを受けているのを見て離れたところを滑って来たところまでは記憶がしっかりしています。
その後何んとなく記憶がうっすらとあるのは、ゲレンデ下にある救護所の中で顔の血をガーゼで拭いてもらったことです。
なんで自分が救護所にいるのかまった認識出来ないままでした。
救護所を出て少し雪の上を歩いたのでしょう、ホテルのスキーロッカーにスキーを入れブーツを脱いだ頃からはようやく意識がしっかりしてきて、フロントへ行ってルームキーを貰って部屋へ戻りました。
サングラスはレンズが外れていてスキーウェアーのポケットに入っていました。
鏡を見ると、なんとも激しく真っ赤になって腫れているのは左目の周囲、目はほとんど見えないくらい腫れています。
右の耳、右の頬、右あごの下も出血して腫れています、まるでお化けのような顔面です。
そして痛いのは左胸の肋骨、右手の親指....
普通滑っていて転ぶ時は分かりますが、今回転びそうになった記憶も、転んだ記憶もまったくないのです。
それにこれだけ激しく顔面や胸を打ってるのに痛みの記憶もなく....、緩斜面でこんなひどい転び方をする初心者でもないし、滑走しながら突然意識不明になって転倒したとしか考えられない出来事が起こっていたのです。
後で仲間の一人に聞くと、突然倒れて動かなかったので声をかけたが返事もなかったそうです。
抱きかかえて起し、スキーそろえて履かせボーゲンで救護所まで連れて行ってくれたようです。
サングラスのレンズが雪の上にあったのでポケットに入れて....など。
当時の事を説明してくれましたが全てがまったく記憶にありません。
朝一番の滑りだったので、一日中部屋で痛い胸をさすりながらTV見て待っていた2日目の志賀高原でした。