南種子町のHPより |
朝7時半、民宿での情報で打ち上げが延期になったことを知りました。
左のような瞬間を期待してましたが、雷雲が出る危険があるということが延期の理由のようです。
今日予定されていたH-2Aロケット27号機では「情報収集衛星レーダー予備機」が打ち上げられる予定でした。
昨年12月3日に打ち上げられたH-2A 26号機での「はやぶさ2」のような夢のある衛星打ち上げではありませんが、日本の安全保障上重要な衛星の予備機だそうです。
今日は打ち上げ延期になった場合の予定プランで、先ず打ち上げを見る予定だった場所(写真右)長谷公園へ行ってみました。
町中には角々に「ロケット打ち上げ成功祈願」ののぼり旗が立てられていて町民の期待度が伝わってきます。
数人の人が来てはいましたが、予定通り打ち上げられていれば左のような光景になったはずです。
打ち上げ日は、3km圏内は立ち入り禁止になるため、南種子町には現在4か所のロケット打ち上げ見学場が設けられています。
写真の長谷公園は一番人気の場所で、カウントダウン音声放送もあり、広々とした芝生の広場が宇宙センターに向けて傾斜している理想的な見物場所になっています。
延期も有りうるとは思って来た種子島なので残念ですが気を取り直して、今日の予定の千座(ちくら)の岩屋へ行きました。正面に見える岩山の中が海水で浸食され千人座れるほどの広い岩屋があるところです。中を歩いてみましたが、干潮になると歩ける場所が広がるようです。
次は打ち上げ延期で今日の見学が可能になった宇宙センターです。
南北に細長い種子島の南東海岸の広い美しいエリアにありました。
世界にあるロケット打ち上げ場の中でもダントツに美しい場所になっているそうです。
確かに海岸には白い砂浜が広がり、芝の広場にはH-2Aロケットの実物大の模型が置かれ、同敷地内には宇宙科学技術館もあってロケットに関する様々な展示や情報があり限りない宇宙への夢を掻き立ててくれるような場所でした。
丁度ランチタイムになったので、宇宙センター内の社員食堂(一般にも開放されてる)へ行って青い作業服を着たJAXAの人達に混じってランチをしてきました。
(宇宙服でもイメージ出来るような作業服かと思いきや、昔のV社の工場の作業服と同じようでした。)
宇宙センターを出て、一挙に大昔に戻り古代米である赤米にまつわる文化について展示されているたねがしま赤米館を見学です。
ここで日本の稲作の発祥の地は種子島であるということを知りました。
赤米館そばにある宝満神社では今も古代米の赤米づくりが伝承されていて神事が行われているそうです。
赤米館と宝満神社を見て一路種子島南端へ。七色坂展望所は海岸の白い砂浜と防風林との間に広い田園が広がり美しい景色を見せてくれました。
門倉岬 |
1543年門倉岬に漂着したポルトガル船によって日本に伝えられた鉄砲が戦国時代の戦を大きく変えた話は誰もが知るところです。
そんな門倉岬から民宿への帰路、前之浜海浜公園にあるイギリスの貿易船ドラメルタン号が明治27年に漂着した碑を見ました。
ここでも漂着した船員を地元の人達が手厚く介護したそうですが、この種の話は日本に数多くあり誇らしく思える歴史です。
種子島は現在宇宙センターを除けばこれと言った観光の目玉もないようですが、赤米に見る古代の稲作、鉄砲伝来の戦国時代、宇宙センターで見る未来まで日本の歴史に深く関わる島であることを思い起こさせる島なのです。